ピン芸人とコンビはどちらが多いのか?

ある日お笑い番組を見ていると、ふとこんな疑問が湧きました。

ピン芸人とコンビはどちらが多いんだろうか?」

 

テレビを見ている限りではピン芸人よりもコンビの方が圧倒的に多い印象です。

一方で、コンビは相方を探す必要があるのに対して、ピン芸人は一人で出来るため、芸人になるハードルが低いのも事実です。

テレビに出ていないから知られてないだけで、もしかしたらピン芸人もかなりの数がいるのでしょうか?

そこで、データを分析してピン芸人とコンビの数を分析してみることにしました。

 

まずは入手しやすいデータとして、漫才の大会であるM1と、ピン芸の大会であるR1の出場者数を比較してみましょう。

 

2023年のエントリー数

M1:8540組

R1:3537名

 

M1の方が倍以上多いですね。

一方で、「M1(or R1)のエントリー数 = 芸人の数」という訳でもありません。

  • 芸歴制限があるため、ベテラン芸人は出場していない
  • 誰でも出れるため、本業が芸人じゃない人も出場している(例) Youtuber,ホリエモンなど

M1やR1の参加者数ではなく、芸人のデータはないか探してみると、以下のサイトが見つかりました。

www.geireki.net

 

そこで今回はこちらのデータを使用して、ピン芸人とコンビの数を数えたいと思います。

 

こちらのサイトに掲載されている芸人の数は

2362組

となっていました。R1の参加者数よりも少ないですね。本業が芸人の人に絞ると、これくらいの数字なのでしょうか。

 

次に、2362組の内、ピンとコンビの割合を可視化してみます。

なんと、僅かながらピン芸人の方が多いです。

また、ピンとコンビ以外にはトリオも存在しますが、トリオは全体の5%しかいません。テレビではトリオはよく見かけますが、数としては思ったよりも少ないんですね。

 

次に、芸人の所属事務所の割合も見てみましょう。

1番多いのはやはり吉本興業ですね。

一方で、25%は未所属となっています。

事務所に所属しているか未所属なのかを切り分けて、ピンとコンビの割合を算出し直してみましょう。

先ほどと割合が変わりました。

事務所所属の芸人だけで見ると、ピンよりもコンビの方が多いようです。

テレビで見かける割合に近いですね(それでもまだピン芸人の割合が多い気がしますが)。

一方で、未所属の芸人はピンの割合が71%と大多数を占めています。

 

最後に、事務所別で見た時に、ピン・コンビ・トリオの割合の違いはあるのかを見てみましょう。

ピン芸人の割合が最も多く、コンビの割合が少ないのは「太田プロダクション」のようです。
太田プロ所属のピン芸人有吉弘行劇団ひとり土田晃之

 

トリオはそもそも全芸人の5%と少ないのですが、「プロダクション人力舎」はトリオの割合が10%と突出して多いです。

これは人力舎が「コントの人力舎」と呼ばれるように、コントを中心とする芸人が集まる事務所だからです。コントの性質上必然的にトリオの割合が他事務所より多いと考えられます。

※余談ですが私の弟もコントをやりたくて人力舎の養成所に入っていました(トリオではなくコンビでしたが)。

 

まとめ

  • 芸人全体で見ると、ピン芸人の方がコンビよりも多い。
  • 事務所所属の芸人に限定すると、コンビの方が多い。
  • 事務所毎に、ピン・コンビ・トリオの割合に特徴がある(ピンが多い太田プロ、トリオが多い人力舎)