ChatGPTが作ったネタはお笑いライブでウケるのか検証してみた

 

2024年の芥川賞受賞作品の一部に生成AIが使用されていることが話題になりました。ChatGPTを代表とする生成AIの登場により、小説や絵、音楽などの創作のハードルが大きく下がりました。

ではお笑いにおいてはどうでしょうか?生成AIはネタを作成できるのでしょうか?そのクオリティはどの程度なのでしょうか?

この疑問を検証するために、ChatGPTにネタを作成させ、実際にお笑いライブに出演してそのネタがウケるかどうかを試してみることにしました!

 

ネタ作り

では早速ネタを作っていきます。

いきなり「ネタを作って」というプロンプトを投げるのではなく、まずは①テーマを作らせ、②そのテーマに基づいたボケを考させる流れにします。

 

テーマ作り

せっかくなのでありきたりなテーマではなく、自分の専門分野かつお笑いから遠そうな「データサイエンス」をお題にします。

データサイエンスを軸にしたテーマをいくつか作らせてみます。

 

なかなかいいですね!

「2.データのビジュアライゼーション」の例は粗品がフリップネタで「パイチャート!」とつっこんでいる絵が思い浮かびます笑

「3.AIとの日常生活」もいろいろボケが考えられそうですね。

 

他にはこれなんかもいい着眼点だなと思います。

データサイエンスを軸にどういうネタが作れるかは自分ではあまり思い浮かびませんでしたが、ChatGPTの回答を見るとそういう観点があったのかと感心させられます。

ボケアイデア出し

次は上記テーマに基づいてボケを考えさせます。

試行回数が多かったので、プロンプトと回答はここでは割愛しますが、結論としては、ボケのクオリティはそれほど高くありませんでした。

「それのどこが面白いんだろう」という回答が多く、たまに笑えるものもありましたが、クスクス笑えるレベルで大笑いできるものはありませんでした。

ただ、これは個人的な感想であり、他の人からすると面白いかもしれないので、ライブでウケるのかを検証していきたいと思います!

仕上げ

ChatGPTが考えたテーマとボケを基に最終的なネタの構成を考えていきます。

ChatGPTのボケだけでは心許なかったので、自分でもボケを考えて追加しました。

 

テーマ出し:ChatGPT

ボケ出し:ChatGPT8割、人間2割

構成:人間

 

ネタのスタイルはテーマとピンでやることの親和性からフリップネタにしました。

フリップの絵自体もStable Diffusionで 生成AIに作成させようとしたのですが、コミカルな絵を生成するのが難しく、今回は断念しました。

ライブ

お笑いライブに出演するにはオーディションとかあるのかと思ってましたが、オーディションなしで誰でも出れるライブがあるようなので、今回はこちらに出演しました。

kpro-web.com

当日は約40組の出演者がいて、自分は後ろから5番目でした。

自分の番が近づくまでは楽屋で待機しているのですが、ここで一個事件が発生しました。会場にはスタンドマイクが用意されているのですが、フリップネタなのでスタンドマイクが邪魔になることに気づきました。ピンマイクは用意されていなかったので、仕方なく地声でやることになりました。

自分の番まではめちゃめちゃ緊張しました。ネタを飛ばしたら醜態を晒すことになると。舞台袖で待機している時も、前の芸人さんのネタを聞いている余裕はありませんでした。

自分の番が来て、とにかくネタを飛ばさないように意識して、ネタを披露しました。

結果、、、スベりました笑

スベるとこんなに恥ずかしいんですね笑

 

結論

生成AIによるネタ作りは、ボケに関してはまだまだクオリティが低いことが分かりました。しかし、テーマを考える点には長けており、ネタ作りで方向性に悩んでいるときは役立ちそうです。

良いボケが生成されなかった理由はプロンプトにもあると思うので、今後改良していきたいです。もっと面白いネタを自分で考えてリベンジします!

おまけ

ネタをやってみた感想。

  • 最後まで噛まずにやるの難しい
  • 声量めっちゃ大事
  • フリップめくるの難しい(めくることに意識持っていかれる)